「雑観」コラム

(株)MS&Consulting社長、並木昭憲のブログです。 未来を担うビジネスマンや学生の方々に向けて、 政治・経済・社会・経営などをテーマに書き進めています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

Vol.11 公共投資の意義(2)~国民の豊かさの観点から~

社長の並木です。前回は「国民の安全」に対する国の役割から公共投資について考えました。今回は公共投資の経済的な意義について、お話ししたいと思います。■政府の借金の主な要因は公共投資ではないまずは、【表1】のデータをご覧ください。これまで何度か…

Vol.10 公共投資の意義(1)~国民の安全の観点から~

社長の並木です。さて、今回と次回の2回にわたり、改めて公共投資の意義について考えてみたいと思います。というのも、東日本大震災を経験し、今月2日には笹子トンネルの痛ましい事故に見舞われながら、依然として公共投資に否定的な意見や正しい情報に基づ…

Vol.9 「人口減少と経済成長」~少子高齢化は避けられないのか~

ポイント:「少子化の解消」は起こり得る未来 人口減少局面でも経済成長は十分可能。 少子高齢化は「デフレ」の原因にはならない。 現在の少子化の原因はエネルギー問題、それに加えて景気の悪化等による「将来不安」。 様々な課題を乗り越えていけば、「人…

Vol.8 政権選択選挙を迎えるにあたって~安部総裁の政策、金融緩和と財政出動(公共投資)について~

安部総裁の「大胆な金融緩和策」の概要 デフレ脱却の為に明確なインフレ目標(政権公約では2%)を設定し、目標達成に向けて政府と日銀がアコード(一致・調和)を組む。更に日銀法の改正にも触れる(日銀法改正は結果責任や説明責任を日銀総裁がとる事を示す…

Vol.7 「デフレに関わる企業・国家の役割」~給与の低下と失業について(2)~

ポイント:仕事の目的は収入とそれを超える何かのため。国・企業には社会的責任がある。 物価低下・給与減少・4~5%の失業率に「慣れ」が生まれている? 国家はデフレ脱却によるパイの拡大を。企業・経営者は「針鼠の概念」による着実な成長と、従業員が働…

Vol.6 「グローバル化が国内企業にもたらす弊害」~給与の低下と失業について~

★ポイント…自国及び世界の環境を十分に考慮した「適度な」グローバル化が望ましい 日本の平均給与は消費税増税があった1997年以降減少傾向にある デフレ、円高、石油・天然ガス価格上昇下での輸出促進は人件費削減への圧力になる 「ヒト」のグローバル化によ…

Vol.5 「個人の成長への近道」~判断基準をつくる3つのステップ~

1)『本当か』『何故なのか』を調べる 高名な方の著作でも新聞記事でも、それを書いた人にはその人の経験・立場そして価値観があり、それによって活用・発信する情報にどうしても偏りが生まれます。正しい情報が何かを見極めながら検討を進めないと、正しい…

Vol.4 「日本経済への3つの処方箋」~賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ~

社長の並木です。前回、日本経済を覆っている最大の問題は「デフレ」であるとお話ししました。今回は現在の環境を踏まえ、私が特に重要だと考えている施策を3つに絞ってお伝えしたいと思います。いつもより少し長くなりますが、興味のある方は頑張って読んで…

Vol.3 「企業は環境適応業である」~デフレ下における日本の経済政策について~

★ポイント…デフレ下では、失業者が増え、職に就いていても平均給与が下がる<デフレの構造=デフレスパイラル>可処分所得が減ったり、将来不安を抱いたりして消費が増えない ↓ 商品・サービスが売れないから価格を下げる ↓ 値下がり分が巡り巡って会社の業…

Vol.2 グローバル化と生産性向上について

生産性が向上すると、同じ労働量で供給を増やすことが出来ます。 ――ちょっと待って、それって失業率が上がるということじゃない?しかし、経済が停滞している今は、供給が増えても需要はなかなか増えません。そこで「グローバル化」が叫ばれます。 ――でもそ…

Vol.1 「みる」の2つの意味

1.観(かん) 表面には現れない、心の動きや大局の流れを見ること。2.見(けん) 表面に見える事象を目で見ること。宮本武蔵は、兵法においては「観」の視点を第一に意識することが必要である、と説いています。これは私たちの仕事・生活においても同じ…